車検といえば二年ごとに行うのが一般的なイメージです。
新車で購入した場合には最初は三年、その後は二年ごとという形になります。
もともとこの車検というものは「車がきちんと整備されて動いているかどうか」を検査するものですから、新しい車ほど不備がある可能性が低いため、検査を受ける間隔が長くてもとくに問題はないと判断されているわけです。
しかし一年で車検が必要な車がある、と言われたら驚く方も多いのではないでしょうか。
そんなに頻繁に検査を受けなければならない車とはどのようなものなのか?
どれだけ事故を起こすリスクが高いのか?ということになるわけですが、そこにはいくつかの事情があります。
じつはこの一年おきに検査を受けなければならないケースはとくに珍しいものではありませんでした。
年数が十年を超えた車はすべてこのケースに該当するため、長く愛車に乗り続けている人はみなこの頻度で検査を受けていたのです。
年数や走行距離を重ねていけばいくほど劣化や損耗が大きくなる、そのため頻繁に問題がないかどうかを検査し、部品の交換などの整備を行ったほうがよい、という考え方によるものです。
しかしこの制度は平成七年に変更され、現在のように年数や走行距離に関係なく検査は二年おきに行う形になりました。
車の安全性や耐久性が進歩したというのもあるでしょうし、やはり経済的な面だけでなくさまざまな部分で負担が大きいのも理由として挙げられるでしょう。
平成七年といえば国内での車の販売台数が増えて一般家庭でもマイカーを持つケースが増えてきた時代でもあります。
ただし、現在でも一年おきに検査を受けなければならないタイプの車も存在します。
ビジネスのために使用しているタクシーやバス、1トン以上の貨物自動車などです。
これらは自家用車に比べて使用頻度が比較にならないくらい多いうえに万一事故が起こってしまった場合には被害が非常に大きくなるといった判断からです。