車を長年運転していると、少しずつ増えていくのが走行距離です。
部品交換や点検整備などでは、1年で1万kmを目安としていますが、車の使用頻度によっては1万kmを超える場合もありますし、年間数百kmしか運転しない方もいます。
走行距離が少ないほど車検代も安い、と言われることもありますが、本当に車検費用へ影響することはあるのでしょうか。
実は走行距離が増えたからといって、車検の法定費用(各種税金など)や業者に支払う代行手数料が増えることはありません。
車の走行距離が1万kmでも10万kmでも、車種や年式が一緒であれば、車検の基本的な費用は同じなのです。
法定費用は主に年式や排気量・重量が、代行手数料は車検業者によって大きく変わります。
しかし、車は様々な消耗品が使用されています。
一定期間ごとに交換が必要な部品も多数ありますが、交換基準の目安となるのが車のメーターに記載された走行距離なのです。
車検に出した際、業者に部品の交換を勧められることも珍しくはありません。
車検業者の多くは走行距離を一つの判断材料としているためです。
そのため、距離が増えるほど車検代が高くなるのも間違いでは無いと言えます。
例えば、走行距離1万kmと10万kmの車があった場合、前者は交換が必要な部品もほとんどありません。
一方、後者の10万km走行した車の場合は、各種オイルやベルト、状態次第でタイヤやブレーキパッドの交換が必要になります。
走行距離が交換目安となる部品は意外に多く、車検の総費用が膨らむ可能性も十分あるのです。
車は長く使うほど不具合やトラブルも増えますが、それらを未然に防ぐため、走行距離は重要な判断材料になっています。
しかし判断は業者により分かれることも多く、どの程度重視するかは業者次第です。
例えばディーラー車検と民間車検では、判断基準が異なる場合もあります。
費用が気になる方は、見積もりをもらって業者を選ぶと良いでしょう。