車検ではフロントガラスの状態を入念にチェックされます。
運転に支障がなければ検査に合格するのが一般的ですが、フロントガラスの状態によっては検査に落ちてしまう場合があります。
車のガラス全般には保安基準が定められており、それを満たしていないと検査に合格しないからです。
では、どのような状態がNGなのでしょうか。
車検に通らない例で特に多いのがフロントガラスのヒビです。
事故でヒビが入ることや、飛んできた石がガラスを直撃して傷つくことは珍しくありません。
また、いたずらでヒビを入れられてしまうケースもあります。
フロントガラスの保安基準では、損傷時でも運転席の視野を確保できること、透明で視野を妨げないことと定められており、もしヒビがあれば検査で不合格になる場合があるのです。
このようなケースでは、フロントガラスの修理や交換が必要になります。
ただし、保安基準は曖昧な点も多く、ヒビの場所や大きさによっては検査に影響しません。
例えば数mm程度のヒビや、助手席側に傷が付いている程度であれば、検査に合格することもあります。
車検業者や検査員によっても基準が変わるため、点検してもらうまで判断が難しいのが実状です。
もう一つ注意したいのがフィルムです。
フロントガラスに貼り付けるフィルムによっては、車検に通らない場合があります。
特に色の付いたフィルムは注意が必要で、透過率次第では車検に不合格となります。
クリアフィルムも同様に、透過率に気を付けておきましょう。
透過率が70%以下だと車検に通らないことがあります。
フロントガラスは、車の安全を確保する上で重要な役割を担っています。
ガラスに付いたヒビや、各種フィルム類には気を付けておきましょう。
ヒビなどは修理してから車検に出す方法もありますが、修理が不要なケースもあります。
大きさや深さなどを自分自身で判断するのは難しいため、車検に通らなかった場合に修理することも検討しましょう。
車検を通すためにはその車が安全に運転できる状態で正常に動いていることが大前提です。
となると運転に問題がない部分に少し不備があった場合にはどうなるのか?検査をクリアできるのか?という疑問が出てきます。
車体の傷が問題になることはありませんが、フロントガラスに傷やヒビが入っていた場合はどうなるのか?
飛び石などの影響でフロントガラスは傷がつきやすい部分です。
思わぬ衝撃で傷がついてしまうことも少なくないわけですが、そのたびに修理・補修をしていたのではお金がいくらあっても足りない、と思っている方も多いはずです。
とはいえ傷がついた状態で検査に出したら引っかかってしまうのではないか、と思うのも当然といえば当然でしょう。
では検査の基準ではどうなっているのか?じつはこの点が少々あいまいなのです。
この部分に傷がついていても車の運転性能そのものに問題が生じるわけではありません。
そのため保安基準では「運転者の視野が確保できていること」と「貫通されていないこと」「透明で運転者の視界を妨げるようなひずみがないこと」などが条件となっています。
つまり、傷やヒビによって明らかに視界を妨げられてしまっている場合はアウトなのですが、傷そのものは必ずしもNGというわけではないわけです。
この基準を見れば少しくらい傷があっても視野が確保できて問題なく運転ができるなら検査を通るとも読めます。
実際のところどうなのか?
極端な話検査に出してみないとわからない部分もあるのですが、基本的には運転席の前の位置に傷ができてしまっている場合には通らないことが多く、助手席にできている場合は通る、というケースが見られます。
つまり運転者の視界をどれだけ妨げる恐れがあるかどうかが考慮されるわけです。
少しくらいの傷ならともかく、運転席側にヒビが入ってしまっている場合にはやはり補修したうえで検査に出したほうがよいのかもしれません。