車のブレーキオイルは、油圧式(ドラム式)ブレーキに欠かせない存在です。
ドライバーがブレーキを踏むとオイルが圧縮され、ブレーキが利く仕組みになっています。
ブレーキフルード・ブレーキ液とも呼ばれており、エンジンオイルなどと同様に定期的な交換が必要なオイルです。
ブレーキオイルは、交換したての頃は無色透明であるものの、湿気などの影響で徐々に劣化していき、黄色や茶色、黒色へと変色していきます。
変色はオイルが劣化している証拠であり、ブレーキの効きが悪くなる原因にもなるのです。
このため、変色が進む前に交換したほうが良いと言われています。
ブレーキオイルの交換頻度は2年に1回が目安です。
車検の度に交換が必要、と言われる場合も珍しくないですが、これは車検が2年に1回であり、丁度オイルの交換頻度と一致していることが理由になっています。
もちろんオイルの交換時期がずれた場合、車検の度に交換する必要はありませんので、厳密には間違っていますが、車検を受けたら同時に交換するのが良いでしょう。
ただし、ブレーキオイルを交換しなくとも車検に影響はありません。
検査対象になっておらず、車検を通すだけなら交換が不要だからです。
そのため、オイルの交換を断る方も中にはいます。
人によっては、4年に1回(車検2回ごと)の交換で済ませる場合もあります。
しかし、安全性を考えるなら2年に1回は交換したほうが良いでしょう。
ブレーキオイルは、ブレーキパッドに圧力を加える役割を担っており、安全性に大きく関わるためです。
車の使用頻度が少なければ、2年に1回の交換が不要な場合もありますが、オイルが劣化したまま運転を続けると、ペーパーロックが発生する可能性も高まります。
ペーパーロックは、ブレーキを多用した際に利きが悪くなる現象です。
減速できず、他の車や障害物、歩行者などに衝突する事故のリスクが高まるため、ブレーキオイルは車検の度に交換することをおすすめします。