一昔前は車検というと検査に2〜3日程度はかかるものと思っている人も多かったです。
しかし最近では車検にかかる時間はどんどん短縮化されています。
車検を専門に行っている業者の中には、「1時間車検」とか「30分車検」といったサービスを実施している所も出てきているくらいです。
特にフランチャイズ系の業者の中で、短時間で終了させてしまう所が増えています。
とにかく早く自動車を出して、早く運転できるように手配してほしいと思っている人は、このような短期間で行ってくれる業者を探すべきです。
ところで2〜3日かかっていたものが1時間とか30分で完了してしまうとなると、きちんと点検しているのかと不安になるかもしれません。
時間が短縮化できた背景には、徹底したマニュアルによるマネージメントが関係しています。
F1などのカーレースを見たことはありますか?
自動車がレース途中でピットに入ってくると、複数のメカニックがタイヤ交換や給油などを一気に行います。
これと一緒で、1台の自動車に対して複数のメカニックが分業で作業に当たるため、どんどんスピーディに作業ができるようになりました。
エンジンルームのチェックをするメカニックもいれば、同時並行で足回りの状態を確認するクルーもいます。
このように効率的に作業を進められるのです。
ちなみに24か月法定点検では56項目をチェックする必要があります。
点検だけであれば、10〜15分もあれば余裕で完了します。
その上でテスターを使って検査を実施するのですが、こちらも5〜6分程度で終わります。
事務的手続きを含めても、30分から1時間もあれば十分なわけです。
ただし不具合箇所が見つかった場合、整備をしないといけません。
この整備が軽微なものであればいいのですが、例えば部品が工場になくて調達しないといけないケースもあるかもしれません。
そのような場合には数日かかってしまうこともあり得ると頭に入れておきましょう。
2年に一度受ける必要がある車検、車検に出している間はその車に乗ることができませんから、毎日使用している人にとってはかなり不便な思いをしなければならなくなります。
そして車検にかかる時間は受ける方法や依頼する業者によっても異なってくるほか、自動車の状況によってかなりの差が出てくる場合もあるので注意が必要です。
もっとも時間がかからないのは自分で行うユーザー車検です。
実際に行われる車検の検査と書類上の手続きを済ませればすぐに終了なので、早い場合には30分〜1時間もあれば済ませることが可能です。
ただこれはあくまで事前の整備・修理がしっかりできており、車検をスムーズに通った場合の話です。
もし不備があって再点検・検査ともなると後日受けることになるのでかなり時間がかかってしまうこともあります。
それに車検をクリアできるよう自分で修理・整備をする時間を加えると決して「早い」方法とはいえないかもしれません。
確実に車検を通せて時間がかからない方法では指定整備工場に出すのが一番でしょう。
近年では通る速さをセールスポイントにしている整備工場が増えており、フランチャイズ展開をしている車検業者なら当日、2〜3時間程度で済ませることも可能です。
もちろん、整備や修理が必要な場合にはもっと時間・日数がかかりますが、早さを重視して依頼する先を決める場合にはこの選択肢が一番でしょう。
なお、個人経営の整備工場の場合は少々時間がかかり、1〜2日程度が一般的です。
ただ、その分きめ細かな整備を行ってくれるところが多いので確実さを求めるならここでしょう。
評価が分かれるのがディーラー車検です。
確実とサービスの充実度ではもっとも優れている一方、費用と時間の両方がかかるイメージがあります。
費用に関してはサービスとの比較で判断する部分ですが、時間に関してはメーカーによって差がつくことも多く、中には半日もあれば終了する場合もあります。
この点は自分が乗っている車のメーカーのディーラー車検の内容を確認したうえで判断したいところです。