ユーザー車検は、ほとんどの場合で素人が行うことになりますので、一筋縄にはいかないものです。
ヘッドライトの光軸がずれているとか、排気ガスの一酸化炭素濃度、炭化水素濃度が濃いとか、サイドスリップが合わないといったことで不合格を出されてしまうこともあるでしょう。
これはプロの整備士が行ったとしても、同じ部分で不合格が出されることもあるぐらいですので、素人では出ても当たり前ともいえるでしょう。
不合格になったら、基本的な流れとして修理や調整を行い、念のため予備検を受けてから検査ラインに乗せるというパターンを取ります。
細かい部分は不合格になった場所によって対処が違うことになりますが、たとえばヘッドライトの光軸がずれていたということであれば、検査ラインから降りて、車検場内の駐車場でちょこっと調整すればすぐに再度検査を受けることが可能です。
予備検をしてもいいですし、パスしてもいいので、すぐに当日のこの後のラウンドの混雑状況を見て予約を入れて再検査といった形になります。
サイドスリップに関してはその場ですぐに修正というわけにはいきませんので、テスター屋さんに持ち込んで調整をしてもらいます。
一番厄介なのが排ガス濃度です。
排ガス濃度はその車のエンジンの燃焼状態や触媒の能力などによって左右されるので、修正には手間がかかります。
特に最近の車はEFIが多いので、現実的に混合気の状態や点火タイミングなどを調整することができませんので、スパークプラグを交換したり、それ以外の方法で対処するしかありません。
ですので、同じ日に検査ラインに載せるということは難しいでしょう。
触媒に関わる場合も触媒自体が修理できるものではありませんので、交換となって時間がかかるので当日は無理です。
こういった形で不合格の場合はどう対処するのかによって、すぐに再検査に持ち込めるのか、改めて後日行うのかということが決まります。