車検の際に、業者からクーラント液の交換を勧められることがしばしばありますが、クーラント液とは何なのか、わからないという方も多いのではないでしょうか。
ここではクーラント液と、交換時期について説明します。
クーラント液とはLong Life Coolantの略称で、LLCとも言います。
クーラント液は通年使用できる不凍液の一種で、目的はエンジンを冷却することにあります。
エンジンは稼働時にはアイドリング状態を含め、常に加熱されています。
そのままだとエンジンがオーバーヒートを起こしてしまうため、クーラント液で冷却する必要があります。
クーラント液は使用し続けると劣化を起こすため、定期的な交換が必要となります。
クーラント液の劣化は、まず色の変化で見て取ることができます。
正常な状態のクーラント液は緑もしくは赤であるものが多いですが、使用を続けて劣化すると茶色く変色します。
この色の変化でクーラント液の交換時期を判断できます。
クーラント液はボンネット内部にある半透明の白い水筒のような容器に収められていますが、中の液体の状態を外側からでも確認できますので、ここを見ればクーラント液が劣化しているかどうか判断できます。
エンジンの稼働に不可欠なクーラント液ですが、近年では劣化しにくく寿命の長いものが出回るようになっているので、車検の度に交換する必要はなくなっています。
最近のクーラント液の寿命はおよそ10年前後ですが、色を見て明らかに劣化が認められる場合は交換する必要があります。
クーラント液を循環させるウォーターポンプという装置がありますが、この装置が経年劣化してくると、液漏れを起こすことがあります。
また、クーラント液を循環させる経路が劣化することによっても、同様に液漏れが起こる場合があります。
クーラント液の液漏れ=即車検不合格ではありませんが、程度がひどくなった場合、車検に通らなくなる可能性が高くなります。
液がにじむ程度であれば問題ありませんが、液漏れの痕跡がはっきり残っている程になってしまった場合は車検が通りません。
ウォーターポンプの寿命は10年程度、もしくは走行距離10万キロ超が目安と言われます。
最近のクーラント液の寿命もおよそ10年と言われていますから、クーラント液の交換時期が来たら、同時にウォーターポンプも点検、もしくは交換を考えた方がよいかもしれません。